エストロゲンは、女性の身体的特徴や生殖を司るホルモンです。
エストロゲンの血中濃度は、月経周期や妊娠などによって自然に変動しますが、それ以外の原因で上昇すると、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
血中エストロゲン濃度が上昇する可能性がある原因には、以下のようなものがあります。
肥満：脂肪組織はエストロゲンを生成するため、体重が増えるとエストロゲンの量も増えます。
薬物：エストロゲン含有のピルやホルモン補充療法などは、エストロゲンの血中濃度を上げる効果があります。
また、ステロイドやアンピシリンなどの薬物もエストロゲンの代謝を妨げることがあります。ビタミンCを過剰に摂取しても値が上昇します。
疾患：卵巣や副腎の腫瘍や多嚢胞性卵巣症候群などは、エストロゲンの過剰分泌や分泌異常を引き起こすことがあります。
<ミネルバクリニック>
血中エストロゲン濃度が上昇すると、以下のような症状やリスクが生じることがあります。
月経不順や不妊：エストロゲンは、卵胞の成熟や排卵を調節するホルモンです。
エストロゲンのバランスが崩れると、月経周期が乱れたり、排卵が起こらなかったりすることがあります。
乳房の張りや痛み：エストロゲンは、乳房組織の発達に関与するホルモンです。エストロゲンが多すぎると、乳房が腫れたり、圧迫感や痛みを感じたりすることがあります。
がんのリスクの増加：エストロゲンは、子宮内膜や乳房の細胞分裂を促進するホルモンです。エストロゲンが長期間にわたって高いと、細胞の異常が起こりやすくなり、子宮内膜がんや乳がんのリスクが高まります。
<新しい乳癌誘導系でエストロゲンによる発癌メカニズムの一端を解明 – 京都大学>
まとめ
血中エストロゲン濃度が上昇すると、健康に様々な影響を与える可能性があります。
エストロゲンの血中濃度は、血液検査で測定することができます。
もしエストロゲンの異常が疑われる場合は、検査も兼ねて医師に相談してください。