炭酸水は健康にいいなどの情報が出回っています。
しかし、どれも突き詰めて調べると、あまり信憑性はありません。
その中で、炭酸水で歯が溶けてしまうという情報を歯科医のホームページで見つけました。
調べてみると、どうやらかなり信憑性が高いようなのでレポートします。
炭酸水は酸性の飲料
炭酸は普通は水の中にのみ存在する弱酸の一種です。
酸性かアルカリ性かを示す値のph(ピーエイチ※)では、炭酸水は4.69ほどとなっております。
phは0~14まであります。
phの値が7よりも大きければアルカリ性、7で中性、7より小さい場合は酸性になります。
なので炭酸水は十分に酸性の飲み物といえます。
ちなみにお酢のphは2.80ほどです。
※phはペーハーではなくピーエイチと読むのが正解みたいです。<国立大学法人弘前大学理工学部/大学院 理工学研究科>
歯は酸に弱い
通常、私たちの口の中は、pHが6.8〜7.0ほどの中性です。
炭酸飲料を飲む飲まないにかかわらず、食べ物を食べたり飲んだりすることで、食物飲料の酸や口腔内細菌が出す酸により、口の中が酸性に傾きます。
そして、口の中のphが5.5を下回ると歯のエナメル質が溶けだしてきます。
この歯のエナメル質が溶けだす現象を「脱灰(だっかい)」といいます。
ですが、口の中が中性に戻ると唾液により、脱灰された歯のエナメル質内に再び新しいカルシウム塩の結晶が作られ沈着します。
このエナメル質が新たに作られる現象を「再石灰化」といいます。
<河村歯科>
酸性で急増の酸蝕症(さんしょくしょう)
エナメル質が溶けてしまうと象牙質がむき出しになります。
そして酸によりエナメル質だけではなく、歯そのものが溶けだすことを「酸蝕症(さんしょくしょう)」といいます。
虫歯は虫歯菌が口内の糖を分解するときに作る酸で歯が溶けますが、酸蝕症は細菌が関わっていないのが特徴です。
この酸蝕症は2000年以降急増しており、2014年に国内で15〜89歳の男女1,108名を対象に行われた調査ではおよそ4人に1人が酸蝕症でした。
酸蝕症で歯に起こること
酸蝕症は以下の影響が歯にみられます。
・黄ばむ
・光沢を失う
・半透明~透明になる
・シミる
・歯の先端が丸みを帯びる
酸蝕症の原因
酸蝕症の原因は
1.体内から口の中に酸が出てくることによる内因性
2.酸性度の強い飲食物を口にするなど外因性
の2つになります。
内因性は胃食道逆流症(GERD)、摂食障害(過食症、拒食嘔吐)、アルコール依存症が指摘されています。
外因性は食生活習慣の変化に伴う酸性飲食物の過剰摂取が主流と考えられています。
歯科医師はダラダラと長い時間食べたり飲み続けると、唾液の中和作用が追いつかないから、エナメル質が溶け続けるとも注意しております。
炭酸水で歯が溶けるのか
歯科医師のホームページに書かれている注意の呼びかけには
「酸性が強い炭酸水」を飲めば、「歯が溶ける」ということは、事実とあります。
無糖でもphが5.5以下の炭酸水を水変わりに飲み続けることで、酸蝕症につながる危険性があるとのこと。
酸性の飲料など
こちらに酸性の飲料などを載せておきますので、普段好んで飲んでいるものがないかチェックしてみてください。
拡大表示できない方はこちらのpdfから見れます。
<愛知三の丸病院だより_第5号_資料_食品・飲料の酸性度表.pdf>
まとめ
多くの歯科医で炭酸水が歯を溶かすという事実が注意喚起されていました。
コーラなどの甘いものは、phが炭酸よりももっと酸性よりになっているので気を付けてください。
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コメント
炭酸水の記事ありがとうございました!!
いつでもリクエストお待ちしております。